~from the Mayor’s Desk~
町長の机から 第277回 (2025年3月号)
あらたまの日
小中学校に「あらたまの日」という催しがあります。「あらたま」とは、まだ磨かれていない宝石の原石、という意味で、川辺中学校の校歌に使われています。「あらたまの日」は恩師で元教育長の加藤栄樹先生の命名で、「あらたま」である川辺の子らが、どれほど成長したかを町の人に見てもらおう、という参観日のことです。令和6年の「あらたまの日」は
川辺中学校 令和6年11月29日(金)
小学校3校 令和6年11月30日(土)
に開催されました。
川辺中学校の「あらたまの日」ですが、まず、タイトルに惹かれました。普通なら「川辺中学校音楽祭」とか、「川辺中合唱発表会」とくるところ、「あらたまの日 地域参観日 ミュージックフェスティバル」ときました。昨年10月に川辺町が企画実施した「マウンテンフェス フモト」に一脈、あい通じるところがあったからです。
川辺中学校の「ミュージックフェスティバル」は、多くの保護者・来賓を招いてのすばらしいフェスタでした。それぞれクラス別、学年別に分かれて合唱を披露してくれましたが、そこに至るまでには時間をかけて練習し、成功させるためにどうするか、互いに話し合い工夫した姿が垣間見えました。
エンディングでサプライズが起こりました。校長先生を筆頭に、教職員全員で生徒たちに合唱を披露されたのです。指揮・ピアノ伴奏・歌い手、全てが職員で構成されたチームでした。生徒たちは、こういうイベントがあると知らされていなかったのでしょう、先生方が合唱すると発表されたとき、場内がざわつきました。
そして合唱が始まりました。指揮者のもと、ピアノもシンガーも、調和された歌を披露しました。それぞれが譜面こそ手にしていましたが、かえってその真剣さ、真面目さが伝わってきました。最初は好奇の目で聞いていた私も、生徒たちも、場内の観衆も、歌が進むにつれて大きな感動の渦に巻き込まれました。素晴しい合唱でした。感動でした。最後は目がウルウルしている自分に気がつきました。帰り際、校長先生に感謝の意を伝え、握手をして体育館を後にしました。
翌令和6年11月30日(土)、川辺町3小学校で授業参観を兼ねた「あらたまの日」が、各校それぞれ工夫を凝らして行われました。3校とも素晴らしい授業で、川辺町の教育は大丈夫だと確信に至りました。
西小では、「地域の人から学ぶ日」をテーマに、各学年に地域の方々が入って、授業を行っていただきました。6年1組・2組合併学習では「川辺をはじめ日本の歴史の話を題材に、西小の校歌や川辺中の校歌、幕引山、飛騨の流れなど、興味深い川辺のお話を紹介されていました。加藤栄樹先生が教壇に立って昔のように教えておられました。
東小では「仲間と一緒に見つけたよ!かがくの不思議と楽しさを!!」をテーマに各学年それぞれ、興味深い科学の実験を通じて、実験の楽しさ・科学の不思議さを学習していました。宮西校長先生が、自ら企画案内書を製作される力の入れようで、子どもたちは科学の楽しさを十分に味わったことと思います。
北小では各教室で授業参観をしたあと、体育館で全学年による「人権集会」が行われました。川上校長先生の人権についての知識を、子どもなりに理解したことと思います。
小学校、中学校ともに、素晴らしい「あらたまの日」となりました。
川辺町長 佐藤光宏